厚生労働省HPでは、労働基準関係法令違反で送検された会社名などが公表され、毎月更新されています。
4月28日更新にされた「労働基準関係法令違反に係る公表事案」によると、令和5年3月に違法残業で、下記の会社などが送検されています。
企業・事業場名称 | 所在地 | 事案概要 | 違反法条その他参考事項 |
(株)サンファミリー |
埼玉県 |
労働者3名に36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた | 労働基準法第32条違反で令和5年3月2日送検 |
(株)サンクルール |
岐阜県 |
労働者10名に36協定の延長時間を超える違法な時間外・休日労働を行わせた | 労働基準法第32条違反で令和5年3月2日送検 |
ファーストシステムサービス(株) |
岐阜県 |
労働者1名に36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた | 労働基準法第32条違反で令和5年3月20日送検 |
あおい交通(株) |
愛知県 |
労働者6名に36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた | 労働基準法第32条違反で令和5年3月10日送検 |
クレベ運送(株) |
大阪府 |
労働者1名に36協定の範囲を超える違法な休日労働を行わせた | 労働基準法第35条違反で令和5年3月20日送検 |
(株)エネライン |
大阪府 |
労働者1名に36協定の延長時間を超える違法な時間外・休日労働を行わせた | 労働基準法第32条違反で令和5年3月23日送検 |
南海電気鉄道(株) |
大阪府 |
労働者1名に36協定の範囲を超えて月100時間以上の違法な時間外・休日労働をさせた | 労働基準法第32条違反で令和5年3月30日送検 |
出典:厚生労働省「労働基準関係法令違反に係る公表事案(令和4年4月1日~令和5年3月31日公表分)」
2019年4月から働き方改革関連法が始まり、残業(時間外労働)の上限時間が、法律で規制されるようになりました。
(中小企業は、2020年4月1日から適用)
今回の改正で「時間外労働の時間+法定休日の労働時間」という管理が、必要となりました。
36協定の特別条項の有無にかかわらず、時間外労働と法定休日の合計労働時間数が、
(1) 時間外労働の時間数+法定休日の労働時間数≦2~6か月平均すべて月80時間
(2) 時間外労働の時間数+法定休日の労働時間数<毎月100時間
と上記(1) と(2)の両方の要件を満たすように、管理しなければなりません。
(建設業、自動車運転業、医師など一部の事業・業務は、上限規制の適用が猶予、新技術・新商品などの研究・開発業務は適用除外)
「2024年問題」と呼ばれるトラック、バス、タクシーなど自動車運転業務の時間外労働の上限規制については、こちらをご覧ください。
2024年4月1日から始まる建設業の時間外労働の上限規制については、こちらをご覧ください。
36協定届(時間外労働・休日労働に関する協定届様式第9号、9号の2)にも、上記の(1)(2)を労使で確認しチェックするチェックボックスが設けられています。
チェックボックスにチェックがないと有効な協定届とならないので、必ずご確認ください。
年次有給休暇年5日取得義務化!罰則は?こちらをご覧ください。
2021年4月1日から変わった36協定届の新様式がダウンロードできるサイトについては、こちらをご覧ください。
夜勤シフトなどの労務管理や物流・運送・建設業の「2024年問題」などのご相談については、こちらをご覧ください。
労務相談・就業規則作成など料金一覧は、こちらをご覧ください。
PayPayなど決済アプリに給与を直接チャージする賃金のデジタル払いなど法改正情報などについては、無料メールマガジン「人材定着率がグングン上がる方法」でお伝えしています。
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