厚生労働省HPでは、労働基準関係法令違反で送検された会社名などが公表され、毎月更新されています。
28日に更新された「労働基準関係法令違反に係る公表事案」によると、令和4年3月に違法残業で下記の会社が書類送検されています。
■ 合同会社貴龍祐(栃木県真岡市)
有効な36協定の締結・届出なく時間外労働を行わせた
→労働基準法第32条違反でR4.3.18送検
■ アクセンチュア(株)(東京都港区)
労働者1名に違法な時間外労働を行わせた
→労働基準法第32条違反でR4.3.8送検
■ 新潟流通運輸(株)(新潟県新潟市江南区)
労働者1名に36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせ、労働者2名に36協定の締結・届出を行わず違法な時間外労働を行わせた
→労働基準法第32条違反でR4.3.16送検
■ 富士興業(株)(新潟県新潟市東区)
労働者1名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた
→労働基準法第32条違反でR4.3.28送検
■ (株)アペックス(石川県金沢市)
労働者8名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた
→労働基準法第32条違反でR4.3.18送検
■ (株)西尾(大阪府大阪市福島区)
労働者1名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせた
→労働基準法第40条違反でR4.3.17送検
労働基準法では、労働者に「1日8時間まで、週に40時間まで※」仕事をしてもらうことができるとされています。(法定労働時間)
※特別措置対象事業場は、週44時間まで
また労働者には少なくとも「1週1日または4週4日の休日」を与えなければならないとされています。(法定休日)
法定労働時間を超えて仕事をしてもらう場合や法定休日に仕事をしてもらう場合は、あらかじめ36協定の締結・届出が必要です。
36協定の締結・届出がある場合は、原則として
・1ヵ月間に残業できる時間は「45時間まで」
・1年間に残業できる時間は「360時間まで」
とされています。
臨時的に特別な事情があり労使の合意がある場合(特別条項)は
・1年間に残業できる時間は「720時間まで」
・月45時間を超えて残業できるのは「年間6か月まで」
とされています。
また2019年4月から※残業時間の上限規制が始まり「残業(時間外労働)時間+法定休日の労働時間」という管理が、必要となりました。
※中小企業は2020年4月から適用
※自動車運転業・建設業・医師など一部の事業や業務は、2024年4月1日から適用、新商品・新技術の研究・開発業務は、上限規制の適用除外
36協定の特別条項の有無にかかわらず、残業(時間外労働)と法定休日の合計労働時間数が、
(1)残業(時間外労働)時間数+法定休日の労働時間数≦2~6か月平均すべて月80時間
(2)残業(時間外労働)時間数+法定休日の労働時間数<毎月100時間
となるようにしなければなりません。
36協定届(時間外労働・休日労働に関する協定届様式第9号、9号の2)にも、上記の(1)(2)を労使で確認しチェックするチェックボックスが設けられています。
チェックボックスにチェックがないと有効な協定届とならないので、必ずご確認ください。
2021年4月1日から変わった36協定届(時間外・休日労働に関する協定届)の新様式がダウンロードできるサイトは?こちらをご覧ください。
夜勤シフトなどの労務管理や助成金などについては、こちらもご覧ください。
労務相談・就業規則作成など料金一覧は、こちらをご覧ください。
令和4年4月1日から育休取得の意向確認・制度説明が義務づけられる改正育児・介護休業法や法改正情報などについては、無料メールマガジン「人材定着率がグングン上がる方法」でお伝えしています。
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