最終更新日:2022年06月09日
厚生労働省・ハローワークで推奨されていた「JIS規格の履歴書」。
昨年7月に、LGBT当事者支援団体から、厚生労働省、日本規格協会(JIS)などに履歴書様式の性別欄削除などを求める要請が行われ日本規格協会は、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したということです。
これを受け、厚生労働省は公正な採用選考を確保する観点から事業主に参考にしていただくための様式例(厚生労働省履歴書様式例)を作成し公表しました。
「厚生労働省履歴書様式例」とこれまで推奨されていた「JIS規格の履歴書」は、下記の箇所が違います。
厚生労働省履歴書様式例 | JIS規格の履歴書 |
性別を任意記載欄に変更(未記載とすることも可能) | 性別欄に「男・女」の選択有り |
「配偶者」「扶養家族数」「配偶者の扶養義務」「通勤時間」欄を削除 |
「配偶者」「扶養家族数」「配偶者の扶養義務」「通勤時間」欄有り |
右記の記入上の注意事項1~3を削除。
記載内容が「性別欄:記載は任意です。未記載とすることも可能です。」に変更 |
記入上の注意として下記の1~3有り
1鉛筆以外の黒又は青の筆記具で記入。 2数字はアラビア数字で、文字はくずさず正確に書く。 3※印(性別、配偶者の有無、配偶者の扶養義務の有無)は、該当するものを○で囲む。 |
出典:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」
新規中学校卒業予定者と新規高等学校卒業予定者については、下記に定められている応募用紙を使用する必要があります。
対象者 | 適正な応募用紙 |
新規中学校卒業予定者 | 全国的に定められた「職業相談票(乙)」を使用する |
新規高等学校卒業予定者 | 厚生労働省、文部科学省及び全国高等学校長協会が協議して定めた「全国高等学校統一用紙」を使用する |
新規大学等卒業予定者 (専修学校、高等専門学校、短期大学、大学) |
統一的な応募様式は定められていない。 厚生労働省が示した「新規大学等卒業予定者用標準的事項の参考例」に基づいた応募社用紙(履歴書、自己紹介書)または「厚生労働省履歴書様式例」を推奨 |
一般求職者 | 新規学校卒業予定者以外の応募者については、「厚生労働省履歴書様式例」を推奨 |
上記の応募用紙は、厚生労働省HPの下記URLでダウンロードできます。
出典:厚生労働省「公正な採用選考を目指して採用選考の具体的な方法」
職業安定法では、公正な採用選考を行うため採用予定の職種の職務を遂行するために必要な適性・能力(技能・経験・資格・将来的な可能性)のみを採用基準とするようにとしています。
その業務の目的の達成に必要な範囲内で、応募者(求職者)などの個人情報を収集・保管・使用しなければならないと規定されています。
(職業安定法第5条の4)
また第5条の4に基づく指針で、原則として応募者から次の個人情報を収集してはならないとされています。
■人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となるおそれのある事項
・家族の職業、収入、本人の資産などの情報
・容姿、スリーサイズなど差別的評価につながる情報
■思想及び信条
人生観、生活信条、支持政党、購読新聞・雑誌、愛読書
■労働組合への加入状況
労働運動、学生運動、消費者運動その他社会運動に関する情報
なお個人情報の収集は、本人から直接または本人の同意の下で収集することが原則です。
出典:指針(平成11年労働省告示第141号)
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採用選考マニュアル!令和4年度版「公正な採用選考をめざして」がダウンロードできるサイトは?詳しくは、こちらをご覧ください。
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