賃金

地震や大雪警報など自然災害の影響で休業した!従業員に休業手当の支払いが必要な時とは?

 
 

12月3日、山梨県と和歌山県で震度5弱の地震が発生するなど、国内で相次いで地震が発生しています。

 
 
 
 

ところで、使用者の責めに帰すべき理由で労働者を休業させた場合は、休業させた所定労働日につき平均賃金の60/100以上の休業手当を支払わなければなりません。(労働基準法第26条)

 
 
 
 

ただし地震や大雨のような天災事変などの不可抗力の場合、使用者の責めに帰すべき理由に該当しないため休業手当を支払う必要はありません。

 
 
 
 

休業手当を支払う必要がある時とない時の事例は、下記表のようになります。

 
 
 
 

使用者の責めに帰すべき理由に該当するもの 使用者の責めに帰すべき理由に該当しないもの
休業手当の支払いが必要なもの 休業手当の支払いが必要でないもの
■親会社の経営難で下請け工場が、資材・資金を得られず休業する時

■原材料の不足、設備の欠陥で休業した場合など

■天災事変による休業。

■天災事変による計画停電や断水になった時間帯の休業。

■健康診断の結果に基づく休業

■正統なロックアウト

■新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合など

 
 
 
 

休業手当は、丸1日の休業だけでなく1日の一部の時間帯だけの休業(短時間休業)でも支払いが必要なケースもあります。

 
 
 
 

例えば「大雪警報が発令されて電車の運休が出ているため、午後から帰宅」と会社の指示で出勤している社員を早退させた時、

 
 
 

「休業手当(平均賃金の60/100)>午前中の勤務時間分の賃金」

 
 
 

の場合は、差額を支払う必要があります。

 
 
 
 
 

計算事例など詳細は、こちらをご覧ください。

 
 
 
 
 

大雨による浸水や土砂災害など自然災害で従業員を休業させる場合の休業手当は

 
 
 

■ 浸水などで会社の建物や設備が被害を受け、休業させる場合

 
 
 

→休業手当の支払いは必要なし

 
 
 
 

■ 建物や設備の被害はないが、取引先や鉄道・道路が被害を受け仕入れが不可能になり休業させる場合

 
 
 

①その原因が事業の外部より発生した事故であること

 
 
 

②事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けられない事故であること

 
 
 

→上記①、②の両方に該当する場合、休業手当の支払いは必要なし

 
 
 

とされています。

 
 
 
 
 

 
 
 
 
 

平均賃金の求め方は、

 
 
 

「算定事由発生日以前3ヶ月間に支払われた賃金総額 ÷ その期間の総日数」

 
 
 

の計算式で求めます。

 
 
 
 

賃金締め切り日がある場合、直前の賃金締切り日が、起算日となります。

 
 
 
 

「算定事由発生日以前3ヶ月間に支払われた賃金総額」には、

 
 
 

■ボーナスなど臨時に支払われた賃金

 
 
 

■3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

 
 
 

■通貨以外のもので支払われた賃金

 
 

(法令または労働協約の定めに基づかないもの) 

 
 
 

以外の賃金が、すべて含まれます。

 
 
 
 

よって残業代や深夜手当、通勤手当、年次有給休暇の賃金も、賃金総額に含めて平均賃金を計算します。

 
 
 
 

「労働協約にもとづいて、6ヶ月ごとに通勤定期券を買って渡している」

 
 
 

と言う場合は、各月分の前払いとして賃金総額に含めて平均賃金を計算します。

 
 
 

(昭.33.2.13基発第90号)

 
 
 
 
 
 

パート・バイトなどのように時給制や日給制・出来高制の場合の平均賃金については、こちらをご覧ください。

 
 
 
 
 
 

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2015年3月に島根県益田市にて社会保険労務士事務所を開業した池口と申します。 「求人を出しても応募がない」 「優秀な人に長く勤めてもらいたい」 と人材不足や労務管理に悩む社長さまのご相談をオンライン(Zoom、Skype、Chatwork)・LINE・メール・FAX・電話・訪問などご希望の方法で承っております。 令和3年度財団法人介護労働安定センター雇用管理コンサルタント任命。
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